Gorgia on my mind (1995/11/5)

- Category - エッセイ

この曲には、二つの思い出があります。そのうちの一つを、
今回は書きたいと思います。

アメリカの某音楽学校に行っていた時の事です。いろんな
授業がある中、グループレッスンというのがあって、一回
のレッスンで3人づつみんなの前で歌って、お互いに批評し
合うという物でした。

初めての日、私は聞き役だったのですが、3人目に歌った
黒くて大柄な女の子のサマータイムを聞いて、ぶっ飛んで
しまいました。やっぱり、血が違うんだ…としか言いよう
のない、凄い迫力の声でした。次の週は、私の番が回って
くる…そう考えただけで、憂鬱でした。何しろポリープの
手術をして、1年半しかたっておらず、歌に復帰して1年足
らずだったのです。

一週間は、あっという間に過ぎて、私は何を歌うかも決め
ないまま、レッスンに出ていました。次は私の番という時、
全てがふっきれました。うまく思われたいとか、カッコ悪
いことしたくないとか考えるのはよそう。もともと私には、
一生懸命歌うって事しかないじゃない!と開き直ったのです。

その時選曲したのが、Georgia on my mindでした。
たぶん声もひどいし、発音も悪いしで、あまり誉められた
ものじゃなかったはずなのに、みんな立ち上がって大きな
拍手をくれたのです。例のサマータイムの女の子は、何と
私を抱きしめて、「Great!」 とか、いろんなことを言って
くれました。
(あまりの事にボーッとなって、私の頭の翻訳機能が停止してました)

それからというもの、この曲を歌うたびに思い出すのが、
あのブラックの女の子のがっしりとした腕と、あの時、
胸に込み上げた、熱い思いです。